中日本エリア年次会議(金沢・高岡方面視察)のご報告
北・中日本エリア 種昻 哲
7月22日・23日の二日間、石川・富山にてJID中日本支部の年次会議及び研修会を行いました。
はじめに富山県高岡市にて伝統的な街並みを生かしたまちづくりに取り組みながら、自身も建築設計事務所やコーヒースタンド、荒物店などを営んでおられる大菅洋介氏にアテンドいただき、山町筋の街並みや御車山会館、今年4月にリノベーションを行い新たに商業施設として生まれ変わった「山町ヴァレー」などを訪問。
古い木造家屋を生かしたテナントスペースなども拝見させていただき、その魅力に触れました。
その後、スズ鋳物のプロダクトで近年目を見張る成長を遂げておられる「能作」の最新社屋を訪れ鋳物の鋳造を体験してきました。
一時期衰退の一途をたどっていた高岡市の鋳物業界、その鋳物によるプロダクトを世界に発信し、新社屋の一部を解放し、地域の産業観光につなげる取り組みは本当に素晴らしいことだと感じました。
宿泊は金沢市橋場町の「THE SHARE HOTELS HATCHI」さんへ、古いビルをシェアホテルとしてリノベーションしたもので、古いビルと新しい食文化やアート、デザインがミックスした空間はとても刺激的でした。
翌日は、生憎の大雨となってしまいましたが、谷口吉生氏設計の「鈴木大拙館」シーラカンスK&H設計の「海未来図書館」などを見学しました。
今回の研修を総括すると、これからのローカルカルチャーというテーマが浮かび上がってきます。
今回体験した空間の多くは、古いもの、伝統的なもの、地域の地場産業などを生かし、その場所の独自性を生み出していました。
それらの意識を、今後の仕事の中でも生かしていければと思います。
01.大菅氏より、山町ヴァレーの中庭にて説明をしていただきました
02.能作新社屋にて、後ろに見えているのは全て鋳物の型
03.宿泊場所のTHE SHARE HOTELS HATCHI
04.大雨の中の鈴木大拙館
05.金沢海みらい図書館