JIDnews 277

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。


三夜連話「デザイン職人四方山話」終了報告

北・東日本エリア 四方山話プロジェクト 浅野 盛治



JID60周年記念プレイベント事業として企画した三夜連話「デザイン職人四方山話」メインテーマ「日本のインテリアデザイン 多様な体験から未来を探る」は2017年11月17日のセミナーですべて無事終了しました。
デザイン職人四方山話委員会では2015年10月23日の第20話終了後、これ迄の内容を総括し次なる方向を検討しました。2016年は休話とし2018年のJID60周年を盛り上げるべく2017年にプレイベントとして三夜連話で開催することにしました。三夜連続で参加することにより、「昨日・今日・明日」と日本のインテリアデザインの流れを感じることが出来るよう企画しました。

今回は一話ごとにテーマを定め、話し手三人(ナビゲーター一人とパネリスト二人)の鼎談形式で行うことにしました。さらに話し手の方にはサブテーマをそれぞれに決めてもらいました。



第一夜 2017年7月24日(月)
空間/道具「モノからコトへのデザインに見られるもの」
  ナビゲーター:川上信二 「モノのデザインからココロのデザインへ」
   パネリスト:寺原芳彦 「二軸の想」
   パネリスト:米谷ひろし「これまでのこと、これからのこと」
近年国際化の中での日本のインテリアデザインも時代の変容に対応しながら「より豊かな生活デザイン」には何が求められているか。それぞれに自己の作品をとうしてこれまでのデザイン活動を総括しながら、未来にむけた展望を語り合った。



第二夜 2017年9月4日(月)
芸術/科学「異文化とのふれあいが生み出した今日と明日」
  ナビゲーター:清水忠男 「ともに生きるための多様なデザイン」
   パネリスト:岩倉栄利 「人との出会い」
   パネリスト:川上玲子 「こころの豊かさとデザイン」
デザインのきっかけは課題に気づく何らかの「出会い」ではないでしょうか。
それぞれ留学先仕事先の国で異なる文化を体験した話し手が、自分自身の「出会い」をとうして今後の「日本デザイン」発展の可能性を語り合った。



第三夜 2017年11月17日(金)
産業/経済「デザイナーが直面してきたこと、向かうべき明日」
  ナビゲーター:泉 修二 「モノの形のリアリティー」
   パネリスト:豊口 協 「・・・への第一歩」
   パネリスト:松本哲夫 「移動する公共空間」
第三夜は「産業経済とデザイン」の視野からそれぞれの分野から話しがありました。
泉氏は日本のインテリアデザイン初期に活躍した百貨店の設計について話し、松本氏は情報通信機能の発展は、事象と事象、モノとモノを関係づけるため、人間を直接コミニケーションさせる必要を生じさせた。デザイナーはそのイメージや要求を具体化する社会的責任を持つと語った。
豊口氏は自己の多彩な経歴のなかで、民間企業デザイナーから始まって,大学のデザイン学部の開設に関係、ニューヨーク万国博覧会との出会い、最新の大学デザイン教育について経済的な面からも語った。

三夜とも、セミナーのあと場所を移して懇親会がもたれ、久しぶりに会う人も多く話しが盛り上がりました。


【第一夜写真】


左 川上信二氏 中 寺原芳彦氏 右 米谷ひろし氏


会場風景

【第二夜写真】


左 岩倉栄利氏 中 川上玲子氏 右 清水忠男氏


会場風景

【第三夜写真】


左 豊口協氏 中 松本哲夫氏 右 泉修二氏


会場風景


懇親会風景 乾杯


懇親会風景 中 松本哲夫氏 右 豊口協氏