JIDnews 270

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。


「3D Printing×Design展」
3DPデモンストレーション展示とセミナー・出版連動イベントを終えて

北・東日本エリア研究委員会委員長 瀬尾 清



3DP企業展示




3Dデザイナー作品展示




既存作品展示


「知ってますか?3D Printing」セミナー会場


オープニングパーティー会場

私ども北・東日本エリア研究委員会が従来の製造プロセスと異なる革新的なモノづくりのツールとして3Dプリンティングのこれからに注目し、Design Tree「デザインの実のなる木」をシンボルマークにデザインの立場から3Dプリンティングとどう向きあい、どう関わり、どのような提案が出来るのかを研究テーマに活動をスタートしたのが約1年半前でした。
委員会では大きな可能性をイメージしながら3回の「3Dプリンティング企業見学ツアー+ミニセミナー」などを通じて勉強や討議を重ねてまいりましたが、私どものような個人事業者にとっては、3Dデータの作成や出力に関する多額な費用の問題など、いくつかのバリアが有ることも知りました。
試行錯誤の中、様々な立場の方々にご協力をいただき、その成果の第一歩として10月2日(金)~4日(日)の3日間、新宿パークタワー1Fアトリウムに於いて3DPデモンストレーション展示、ギャラリー1でのセミナー、冊子出版の連動イベントを開催いたしました。

さて、本展覧会初日の10月2日(金)の早朝は台風の影響による生憎の天気の中7時より会場の施工、設営、宅配便の荷受がスタート。程なく3DP協賛企業、3Dデザイナー作品、既存作品の搬入、展示もスタート。
事前の展示計画よろしく作業は順調に進み午前中に終了。運よく天気も晴れ、ロープパーテーションが取り除かれる頃には見学者も集まり始め、予定通り12時から展覧会を開始することが出来ました。

会場が賑わいだし冊子も売れ始めて間もなく、14時から始まるセミナー講師への対応、会場器材の最終チェックと続き、各委員大忙しの中5名の講師を迎えてのセミナーがスタート。
参加者は予定を下回り56名でしたが、3時間の予定時間を少しオーバーして好評のうちに終了いたしました。

その後のオープニングパーティも講師、出展者、セミナー参加者の多くが名刺交換などを交えて盛り上がり、多忙な初日を無事に終えることが出来ました。 また、事前の調査で集客を案じていました3日(土)、4日(日)も順調に推移し、デザインの関係者はもとより家族連れや外国人、先生や学生など多くの来場者で賑わいました。
3日間を通じて予定の来場者数を大きく上回る2,138名をカウントしました。

来場者の多くは3Dプリンタ機器やデモンストレーションを見るのは初めての様子でしたが、高い関心を示しデモにも積極的に参加していました。
近い将来一般家庭の暮らしに関わる3Dプリンタの登場を予見させる情景でした。


デザイン団体として初めて試みた展覧会でしたが、協賛出展していただいた企業の皆様にとりましても新しいマーケットの開発につながる一歩になったものと思います。 最後になりましたが、ご協力いただきました皆様ありがとうございました。