JIDnews 283

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。

デザインセミナー「カイ・フランクの魅力を語る」
名古屋会場

 

中日本エリア 平光無門
(名古屋学芸大学メディア造形学部教授)

 今年の第4回WIWは世界共通テーマ「暮らしを変えるデザイン」のもとに、巡回セミナーが企画され、フィンランドデザインの巨匠「カイ・フランクの魅力を語る」を、講師にフィンランドからタウノ・タルナ氏を迎え開催されました。
 名古屋会場は5月27日に名古屋学芸大学にて公開講座として開催され多くの学生たちが参加しました。

 今年度の初めにJID中日本エリアから名古屋のデザインセミナーを名古屋学芸大学で出来ないかとの相談を受けました。授業期間中の平日は予め時間割が決まっているのでまず可能性は低いです。しかしながら幸運なことにその曜日のこの時間帯には、デザイン学科2年生の授業「デザインの世界」が開講されていました。この授業は毎週異なるデザイン領域の外部講師を迎えて、実際のデザイン事例を紹介する授業なので、これに合わせることができないかと考えました。平日昼間の時間帯に、学生が講演に参加することは容易ではありませんが、大学の授業に講師をお迎えできるのであれば、学生たちにとっても、JIDの活動としても魅力的な行事になります。学部長や学科長の支援も得られ、実現にこぎつけることができました。

 川原学科長の挨拶と丹羽理事長の講師紹介を受けて講義が始まりました。
タウノ・タルナ氏はイッタラやアラビアの器のデザインで知られるカイ・フランク氏との親交が厚く、同氏のデザインへの思いや人柄についても詳しく聞くことができました。またフィンランドから持参されたガラスや陶器の食器に、直接触れてみるとあらためてそのデザインの繊細さに驚かされます。
 当日は授業を履修している2年生の学生約80名に加えて、他の学年の学生や学外からの聴講者50名ほどが参加して、盛況で有意義なセミナーになりました。
*名古屋学芸大学でのセミナー前日には、タウノさん・丹羽理事長及び会員有志にて名古屋市有松で絞り染め体験をしました。

 講演前日 丹羽理事長と共に(有松)   タウノ氏、絞り染め体験(有松)
 名古屋学芸大学セミナー風景(1)
 名古屋学芸大学セミナー風景(2)  名古屋学芸大学セミナー風景(3)