JIDnews 285

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。


「関西デザイン学生シンポジウム2019+学生作品展」が開催されました。

西日本エリア 理事酒井コウジ

場所:IHPC(ATC輸入住宅促進センター特設会場)

関西デザイン学生シンポジウムとは、毎年、その時代を象徴するキーワードをテーマに取り上げ、デザインの使命は何か、デザインに何ができるのかを学生の皆さんと考え、アイディアを発表をする公開プレゼンテーションイベントです。今回のテーマは、『多様性のデザインと新しい時代のユニバーサルデザイン』
 
世界は、グローバル化が進み、世の中は多様性な社会になってきています。また、急速な情報化、AI等の技術革新は人間生活を質的にも、新しい豊かさをもたらし、複雑に変化させつつあります。こうした社会的変化の影響は、身近な生活も含め、社会のあらゆる領域に及んで来ようとしています。では、この新たな社会変化にどのようなデザインが求められていくのでしょうか?人々に豊かさをもらす多様性のデザインについて、そして、新しい時代のユニバーサルデザインについて、各デザイン団体から選抜された7組がプレゼンテーションを行いました。また、会場内では、デザイン学生作品展も同時開催され、建築模型、インテリア模型、家具模型、シンポジウムで発表する試作模型などが多数展示され、イベントを盛り上げていました。

□プレゼンテーション参加学生
Presentation01:「神戸力車(こうべりきしゃ)=人力を利用した交通システム」
KIPA代表:神戸女子大学 家政学部 家政学科チーム(生田瑞希、池田友希乃、城谷安美、冨永紗也子、中澤陽美、松岡沙英、藪明奈、若槻優)

Presentation02:「放置竹林の竹と倒木チップを素材とした倒木充填竹管」
KIPA代表:国士舘大学理工学部建築学系(須藤 瞳、吉川 黎、中村倖穂)

Presentation03:「多様性デザインと新しいユニバーサルデザインを考えたカフェインテリア6例」
JID 代表:摂南大学 理工学部住環境デザイン学科チーム (青山翔、吉川日菜、田中愛奈、長畑鈴奈、中森明日香、原奈緒)

Presentation04:「多様な人が社会参加できる2045年OSAKA AIR TOWN構想」
JCD 代表:大阪モード学園 インテリア学科+S・I・LAB (江戸真由美、大隅萌絵香、小谷元斗、崎元さら、砂原常明、張立、林滝也)

Presentation05「暮らしを豊かにするインテリア3例観葉植物と過ごす家具、3時のつくえ、互いに引き合う家具」
JIDA代表:京都造形芸術大学 プロダクトデザイン学科3年(葦原恵、新井翔太 、悦沙奈恵 、加茂歩乃佳 、山中優衣 )
Presentation06:「ひと工夫のデザインによってストレスを軽減させるパーソナルスペースについての検討」
JIDA代表:大阪芸術大学 プロダクトデザイン学科(松永尚子、吉岡清志)

Presentation07:「カタチに寄り添う家具Bush」
特別ゲストプレゼンテーション:大阪芸術大学 プロダクトデザイン学科4年(松本隆)

コメンテーター
KIPA:小梶吉隆(関西インテリアプランナー協会会長/株式会社竹中工務店)
JID :安藤眞代(JID 西日本エリア長/StudioMa代表、中央工学校OSAKA非常勤講師)
JCD :東潤一郎(JCD関西支部副支部長/JA laboratory代表)
JIDA:深谷友貴(フカタニ トモキ)様(JIDA関西ブロック運営委員/Design Jig代表)

□デザイン学生作品展参加校
 摂南大学、国士舘大学、中央工学校、大手前短期大学 他
今回は、デザイン学生作品展の展示スペースで、多数の作品に取り囲まれた中、シンポジウムが開催されました。プレゼンテーションでは、神戸の活性化をめざし旧留置や洋館をイメージしたインテリアの「神戸力車」=コベランによる人にも環境にもやさしい交通システムの提案、自然のものをありのままに使う発想こそが新時代のユニバーサルデザインと考え工学的実験をかさね有効性を実証した「放置竹林の竹と倒木チップを素材とした倒木充填竹管」の提案、ユニバーサルデザインを取り入れた「新しいカフェ」の提案、多様な人が社会参加できる2045年の街の提案、暮らしを豊かにするインテリアとしての観葉植物と過ごす家具、3時のつくえ、互いに引き合う家具の提案、デザインで心動かす提案、ひと工夫のデザインによってストレスを軽減させるパーソナルスペースについての検討、今年ミラノサローネで発表したカタチに寄り添う家具Bushなど、インクルーシブデザイン(高齢者や体が不十分な人向けのデザインだけでなく、多くの人々に訴求できるデザインの手法)的な発想も取り入れた提案など幅広い視点からのアイデアが発表多数されました。
コメンテーターによる審査会では、議論が重ねられ、優秀賞は2点、京都造形芸術大学 プロダクトデザイン学科3年(葦原恵、新井翔太 、悦沙奈恵 、加茂歩乃佳 、山中優衣 )、国士舘大学理工学部建築学系(須藤 瞳、吉川 黎、中村倖穂)、そして、最優秀賞は、大阪芸術大学 プロダクトデザイン学科(松永尚子、吉岡清志)の皆さんが受賞されました。
シンポジウム後は、暮らしのアイテム展との合同パーティを開催。また、学生シンポジウムの授賞式もおこなれ、参加者との交流も深まるイベントになりました。
多数の来場者にお越しいただきありがとうございました。
学生のみなさんとこれからのデザインについて、考えていきたいと思います。
次回の関西デザイン学生シンポジウムへご来場お待ちしております。

学生の皆さん、是非来年、学生シンポジウムで発表してみませんか?
お問合せお待ちしております。

■学生シンポジウム&暮らしのアイテム展合同パーティ
2019年11月2日(土) 17:30〜19:00
会 場:IHPC(ATC 輸入住宅促進センター特設会場)入場料:学生無料

■デザイン学生作品展
2019年10月31日(木)〜11月4日(月)10:00〜18:00
※4日(月)のみ10:00〜16:00
会 場:IHPC(ATC 輸入住宅促進センター特設会場)入場料:無料

□KIPA /JID / JCD /JIDA 4団体共催
KIPA / 一般社団法人 関西インテリアプランナー協会
JID / 公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会
JCD / 一般社団法人 日本商環境デザイン協会
JIDA / 公益社団法人 日本インダストリアルデザイナー協会

□お問い合わせ:(公社)日本インテリアデザイン協会西日本エリア(担当:福本)
TEL/FAX:06-6615-5572 mail:jidwestjapan@gmail.com
□後援 大阪府、大阪市、近畿経済産業局、大阪商工会議所、(一財)大阪デザインセンター、大阪デザイン振興プラザ(ODP)、USD-O、まちデコール実行委員会、公益社団法人 商業施設技術団体連合、( 一社)日本パースティック協会、インテリアコーディネーター協会関西、日本インテリア学会関西支部、International Furnishings & Design Association(IFDA) 日本支部、英国インテリアデザイン協会(BIID)等
□特別協力:IHPC(ATC 輸入住宅促進センター特設会場)


コメンテーター(KIPA小梶会長)挨拶      司会サカイ              





作品展会場の様子



神戸女子大学



国士館大学



摂南大学



摂南大学



学生シンポ2019- (26)



京都造形芸術大学



大阪芸術大学



大阪芸大



審査会の様子



表彰式



表彰式





合同パーティの様子



学生シンポ2019集合写真