日本デザイン団体協議会 (D-8)
「ジャパンデザインミュージアム構想」研究発表会

北･東日本エリア長　池田和修

　デザインは、時代の技術や産業のあり方、そして人々の感覚や思考や認識などを伝える、極めて豊かなものです。そして日本のデザインは世界から注目され、日本の重要な資源となっています。ところが、大変残念なことに日本には、デザインの充実した歴史的コレクションを収集・保存し、その価値や重要性を国内外に発信する総合的なデザインミュージアムが存在しません。
産業先進国としては大変珍しい状況です。
様々なデザイン分野の８つの社団法人で構成する日本デザイン団体協議会 (D-8) は、日本における総合的なデザインミュージアム（仮称：Japan Design Museum) の設立を目指し、ジャパンデザインミュージアム設立研究委員会において検討を重ね、これまでに展覧会、トークショー、学会での発表等、ミュージアムの姿を模索するとともに、社会に向けた発信を行ってきました。
この度、D-8がこれまで検討、蓄積してきたリソースを活かし、今後Museumの中核を成すであろうJapan Designの系譜をたどるコンテンツの展示発表と、Japan Designとは何かを探る研究活動のリアルな姿を紹介する「ジャパンデザインミュージアム構想」研究発表会を、以下のとおり開催いたしました。
本事業は、日本のデザインの未来を担う学生や若手デザイナー、一般の方々が対象であり、このささやかな試みが、日本のデザインミュージアムについて考える機会になれば幸いです。

　　　　　　　　　　　　　　　日本デザイン団体協議会(D-8)
　　　　　　　　　　　　　　　ジャパンデザインミュージアム設立研究委員会
　　　　　　　　　　　　　　　 JID担当委員　井出昭子　池田和修

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　11月24日（日）に金沢で開催されたシンポジウム「ジャパンデザインと北陸工芸」に富山県総合デザインセンター所長の桐山登士樹氏、またトークセッションに金沢美術工芸大学教授の角谷修氏をお招きし、JDM委員が加わり活発なセッションとなりました。
金沢や富山などで活躍されるデザイナーや学生さんら多くの方々にお集まりいただき、デザインミュージアムの重要性・必要性など感じていただけたと思います。また富山・金沢がデザイン政策に積極的であり、国立工芸館が金沢に移転されるように、デザインミュージアムも北陸に出来る可能性などが示唆される話題など、充実したセッションであったと思います。
　また、12月7日（土）の池袋でのトークショーでも、デザイナーや学生さんら大勢にお集まりいただき、4名のJDM委員により、欧米のデザインミュージアムの現状、デザインミュージアムの重要性・必要性について、これまでのJDMの活動・研究についてなどが述べられました。
　今回の金沢・池袋での研究発表会は、ともにD-8ジャパンデザインミュージアム設立研究委員会にとって素晴らしい成果になったと思います。

＜研究発表会in金沢＞
期 間：2019年11月19日(火)〜29日(金)
会 場：金沢美術工芸大学　柳宗理記念デザイン研究所　(入場無料）
後 援：経済産業省
協 賛：丹青社　乃村工藝社　デザインスタジオ・トライフォーム
協 力：金沢美術工芸大学　

シンポジウム「ジャパンデザインと北陸工芸」
日 時：11月24日(日)13:00〜15:00
会 場：柳宗理記念デザイン研究所2階レクチャールーム
第一部 基調講演「ジャパンデザインと北陸工芸」
登壇者　桐山登士樹 氏（富山県美術館副館長・富山県総合デザインセンター 所長）
第二部 トークセッション
パネリスト　桐山登士樹 氏（富山県美術館副館長・富山県総合デザインセンター 所長）
　暮沢剛己 氏（東京工科大学教授）
　角谷 修 氏 （金沢美術工芸大学教授）
　稲垣揚平 氏 (JIDA 理事)
　洪 恒夫 氏 （JDM委員長・DSA理事）
司会　井出昭子 氏（JDM委員・JID副理事長）