JIDnews 266

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。

 

2015年頭所感

理事長 喜多 俊之

あけましておめでとうございます。
 今、アジアの国々でのダイナミックな動きが話題になっています。その土地の街を訪ねる時、街並みやホテルのインテリアなどに、目を見張る光景に出合う事があります。世界のブランドショップの進出も目覚ましく、商業インテリアの世界も活発な動きをみせています。家具インテリア産業界の大きな発展を見逃せません。日本における地場産業の活性化も、今年のテーマとなっていくでしょう。国内だけでなく、海外のマーケットにも目を向けてソフトとハードの両面から動いていくのも、長い歴史を持つ日本の役割かもしれません。
 着実に進んでいるシニア人口の拡大は、日本に住む私達のテーマでもあります。老後を素敵に暮らすということを環境やインテリアデザインなどから推進することも大きなテーマです。日常の暮らしの空間を更に快適で住みやすいものにして、デザインの面から、そして、コミュニケーションなどソフトの面からも考えて、明るく楽しい暮らしに繋げていくことが大切です。伝統工芸など、日本のモノづくりをシニアライフの中に取り入れるシステムやインテリア空間を組合せて、何か次なる暮らし方や友達を作る空間ができれば、それも一つの方法だと思います。
 五月からイタリア・ミラノの万国博覧会が開催されます。ミラノの街頭にあるEXPO MILANO 2015の大きなポスターには、「私達はアイデアにお腹を空かしています」、という文章が書いてありました。
大きな目標、やはりクリエイティブが中心です。1年の始まりの節目にそういったことを考えながら、また、今年も素晴らしい年でありますように。