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「未来につながる 伝統工芸とデザイン」ご報告
西日本エリア 八十 常充
9月21日から10月14日まで、あべのハルカス大阪芸術大学スカイキャンパスに於いて、喜多俊之氏(JID元理事長)が約50年前から取り組んでおられる、日本の伝統工芸の衰退から活性化への活動の一環での作品などを集め、美濃の和紙、輪島の漆器、燕のカトラリー、小田原の寄木細工、有田の磁器、最近では、島根の竹や秋田の杉の家具など、伝統工芸にサイエンスやテクノロジー、AIにデザインの力で国際マーケットに通じる。新しい需要をつくり出した数々の作品の集大成の展示が行われました。
又、9月26日16時からは、同ホールに於いて、「未来につながる伝統工芸」をテーマに、同校工芸学科長山野宏先生と同じく藝術研究所 所長喜多俊之先生のトークセミナーが行われました。
山野先生からは、ご自身の制作に対する姿勢を強調され、ガラス作家としての作品を多数画像にて紹介されました。
喜多先生は、約50年前の紙漉き職人との出会いから、衰退する産地など、日本の伝統工芸の存続に危機感を持たれ、伝統技術にデザインの力で世界に通じる「もの」づくりにチャレンジされて、今ではロングヒット商品になっている事例の数々を紹介されました。
参加者(20代男性)は、学校の授業では触れる事のないお話を聞く事が出来て、自分の感性に沁み込む様なセミナーに参加出来て大変良かったです。との感想があり、これから社会で活躍する若い世代への素晴らしい機会でした。
1. 青森県の津軽塗りテーブル(1989年)と器(2006年)
2.と12. 岐阜県美濃の和紙を使った照明(1970年)
3. 岐阜県の飛騨春慶の漆器(1996年)
4. 神奈川県の小田原寄木細工(2008年)
5. 島根県の竹の椅子(2017年)
6. 大分県の竹の照明(1991年)
7. 山形県の鉄の急須(2008年)
8. 秋田県の杉のテーブル(2016年)
9. 9月26日の大阪芸術大学あべのハルカススカイキャンパスにおける喜多俊之氏と
ガラス作家・工芸学科長の山野宏氏のトーク
10.11. 会場風景