JIDnews 272

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。





WIW特集-2


『ペーパークラフトで創るイームズ・LCW・ミニ名作椅子』
個人でも開催できる、WIW参加型自主イベントのご参考に!

北・東日本エリア 石川 尚

■一般の方とインテリアの日を愉しむ参加型自主イベント


WIW2016 ミニ椅子ワークショップ風景1/
完成品を前に達成感の笑顔

毎年5月最終土曜日は「インテリアの日」として世界規模で開催されるWIW。JIDとJDPにより北海道から沖縄まで全国で様々なイベントが開催された。

『何か自分でもインテリアデザインを普及できることはないか・・・?』『こんなカ・タ・チでも一般の方とインテリアの日を愉しめるンだヨ!』の ノリで、名乗りを上げたWIW参加型自主イベント:インテリアワークショップ『ペーパークラフトで創るイームズ・LCW・ミニ名作椅子』。
イームズの代表作であるプライウッドチェアLiving Chair Wood(LCW)の1/6ミニ椅子をペーパークラフトで制作するワークショップだ。


WIW2016 ミニ椅子ワークショップ風景2 /
真剣に制作に励む面々

当日(5/28)は、自分の事務所(イシカワデザイン事務所)に背と座がハラコ貼りという特別仕上げのLCWを用意して実際に椅子に座ってもらい、その座り心地や ディテールの精密さ、もちろんイームズデザインの特徴を交え解説した後にミニ椅子制作を始めた。
手のひらに乗るほどのミニ椅子一脚の制作に、大の大人が3~4時間かかる・・・それも仕上げ異なる3脚を制作だから、かなりのモノ。
細かい制作が進むほどに参加者から感嘆のため息が・・・「ワークショップ」ならぬ「ワー、ショック!」となった。

■「海の日」、「山の日」を目指す、「インテリアの日」

イス好き、インテリア好き、モノづくり好きのサラリーマン、主婦、学生の面々が、名作椅子に座りながら、細部を確認しながら、ミニ椅子制作に没頭する一日。


WIW2016 ミニ椅子ワークショップ風景3 /
「キター!」難しい箇所の出来栄えに感嘆の瞬間

参加者の一言、『このワークショップは、「知るを愉しむ」ですね!』が、印象的。
まさに、WIW今回のテーマ「インテリア インテリジェンス / Interiors Intelligence」…知的にインテリアを楽しみましょう…に、ハマった瞬間。
こうしてデザイン愛好家が年に一度、インテリアデザイン、家具デザインに関するイベントに勤しみながら、住まいと環境とその暮らしについて考えることは、とても大切なコト。
なぜならば、インテリアは日々の暮らしの場、暮らしのホームグラウンドだから。


WIW2016 ミニ椅子ワークショップ風景4 /
完成したミニイームズLCWたち

新しいインテリア情報を通して、一脚の椅子デザインを通して、自分の暮らし空間を省みる、暮らし方を考えてみるきっかけとなるインテリアの日、インテリア週間。

「海の日」や「山の日」のように「インテリアの日」が一般化するようになれば人々の暮らしも豊かなものに、そして私たちの活動も仕事も益々充実するはず。

そのロマンを実現するために毎年開催されるWIW・・・業界、企業だけでなく、一般の方へインテリア普及として、個人レベルで参加開催出来るこのようなワークショップが参加型自主イベントのご参考になれば、幸いである。

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ミニ椅子ファン<ワークショップ>オフィシャルサイト