TOPIC
「木の国フィンランドの伝統と革新」
工芸村フィスカルスとニカリの物語
西日本エリア 八十 常充
2017/12/16~2018/2/18まで、新神戸駅近くの竹中大工道具館を会場に表記の展覧会が開催されました。
フィンランドの独立100年、NIKARI社設立50年を記念した展覧会です。
1階のホールには、NIKARIのカリ・ヴィルタネン氏の清楚な椅子やテーブルを中心に、制作を共にした作家や工芸村フィスカルスで活動を共にするアーティストの作品を展示。
フィンランドデザインの自然、シンプル、質素、機能美の調和など、作品は木の特性を活かしたものづくりに触れる展覧会でした。
1月21日は、会場近くの神戸芸術センターでカリ・ヴィルタネン氏による「木とともに生きる―北欧の家具づくり」が行なわれました。
若い頃のカリ氏はアルヴァ・アアルトやカイフランクとの交流や共同作業を通じてフィンランドデザインを今に伝える立場にあり、工芸村フィスカルスでの協同組合設立に関わって多くのアーティストが集まり創造性豊かな村の設立。
また、豊かな森林や水に恵まれて環境面から地産地消への取り組みや最近は女性の木工家が多くなり、女性の細かい仕事の心づかいへの評価など女性の就業率の高い国ならではの興味深い話が聞けました。
豊かな森林を持つ日本に対しては、一品毎に木の特性を活かしたものづくりと言う面からの取り組みも大切では・・・との指摘もありました。
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会場の展示全景 木をくり抜いて木肌をいかした器
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椅子の座面も木目 天板と側板が同木目の作品
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講演するカリ・ヴィルタネン氏 セミナー会場