JIDnews 278

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。

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「ITALIAN DESIGN DAY2018」大阪

西日本エリア副エリア長 金沢ちかこ

3月1日(木)18時30分から、大阪・北浜の喜多俊之デザイン研究所でイタリア外務省が推進する「イタリアン デザイン デー2018」大阪がイタリア文化会館-大阪の主催で行なわれました。

始めに在大阪イタリア総領事ルイージ・ディオダーティ氏とイタリア文化会館-大阪館長ステファノ・フォッサーティ氏からイタリアデザインの歴史と現状を世界各地に発信のため、3月1日を「イタリアン・デザイン・デー」として、100都市で同時に、日本では大阪と東京で開催されているとご挨拶されました。

 大阪には、建築家のマッテーオ・ヴェルチェッローニ氏がこの為にだけ来日
テーマ:「デザインと持続可能性」について講演をされました。
サスティナブルデザインは「Broken Nature」をテーマに掲げる来年のミラノトリエンナーレにも繋がります。
ゴミの問題、これは地球規模のテーマでデザインで何が解決できるか?
デザイナーが関わることで社会をどの様に変えることが出来るか?
デザインをすることでゴミの問題や環境に良い変化を齎すことが可能か?

事例を映像でご紹介 ・世界の海でプラスチックゴミが島の様になっている画像
・ペットボトルを再生してつくった、スーパーマーケットのカート
・使われなくなった容器を埋め込み半分に切断してつくられたボード
・様々な色のペットボトルでつくったパーティション
 その他、それに対する世界のデザイナーたちの想いと作品など

デザインによって、想像出来なかった新しい使い方の発見や美しいフォルムをつくり出すことによって社会にたいして良い循環が生まれます。
 また、喜多さんの長年の仕事の中から1970年代より、日本の伝統産業の ‘和紙’や‘漆’の技法を用いて現代のかたちへ再生された作品の数々を紹介。

喜多さんからは、テーマに沿って「デザインと持続可能性」の作品群を種々紹介され、デザインはバランスを取る仕事、何を重視するかを考える。
素敵なくらしの為に次の時代を考えたい・・・と締めくくられました。

 講演後は、イタリア料理とワインで乾杯!美味しいお料理を頂きながら歓談が広がり、貴重な講演に続き有意義な時間を過ごしました。


   左)挨拶をされる在大阪イタリア総領事ルイージ・ディオダーティ氏
   右)サスティナブルデザインを説くマッテーオ・ヴェルチェッローニ氏



   左)座面はおなじみの北斎画、波の先端には多数のゴミが・・・
   右)興味を持って聞き入る参加者