JIDnews299号(10月・11月・12月)

(発行日:2024.02.01)

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。

編集

担当理事:冨田恵子
編  集  長:八十常充
北・東日本エリア:小林秀徳
中日本エリア:中島健視
西日本エリア:魚田 純
南日本エリア:小野和徳

JID AWARD 2023 選考経過と結果のご報告

選考委員会委員長 米谷 ひろし

委員 清水 忠男

JID AWARD 2023は、2023年3月〜6月に、ウエブサイトで公募を行い、昨年の212件を上回る234件の応募総数を得ました。

今回の審査対象となった有効エントリー総数は、183件で、昨年の164件を上回っています。部門ごとの内訳は、スペース部門112件、プロダクト部門24件、ネクストエイジ部門47件でした。

 第1次審査は、7月7日〜7月20日に各審査委員がウェブ上で審査を行い、7月23日の第1次審査会にて結果を確認。スペース部門については、上位26件に絞って、9月23日までに現地審査を分担して行い、報告書を作成することとなりました。

 10月7日に最終審査会を開催。スペース部門に関しては、現地審査報告を基にあらためて採点を行い。大賞1点、部門賞3点、入選6点を選出。プロダクト部門とネクストエイジ部門では、パネルと現物を基に採点し、プロダクト部門賞3点、プロダクト部門入選3点、ネクストエイジ部門賞10点を選出。さらに、昨年度の大賞受賞者による西 毅徳賞が、スペース部門より1点選出されました。

 ウ ェブ上での結果発表を11月初めに行い、受賞作品展を11月23日〜12月5日にOZONE6階で開催。表彰式を11月25日に、5階のセミナールームで行いました。式では、受賞作品ごとに画像が投影された後、贈賞が行われ、式典終了後、参加者全員の記念撮影。その後、その場で、あるいは、受賞作品展会場へ移動して、なごやかな交流が展開されました。

受賞作品はこちらをご覧ください

マレーシア、シンガポール、ベトナムで、アワードセレモニーが開催されました

国際委員会:丹羽浩之、酒井浩司

昨年11月、デザインセンターで、JID AWARD 2023 受賞式が行われました。同じくして、IFI,APSDAに所属し、友好関係を深めている海外のデザイン団体のAPSDA(本部マレーシア)、VDAS(ベトナム)、SIDS(シンガポール)主催のアワードセレモニーが開催されましたので、その様子をご紹介します。


□APSDA AWARDS 2023 GARA DINNER

JIDが所属していますAPSDA(ASIA PACIFIC SPACE DESIGNERS ASSOCIATION-President Keat Ong)が主催するアジア太平洋地域のインテリアデザイン業界にとって最も重要な授賞式APSDA Awards Gala Dinner 2023が、10月28日に開催されました。

APSDA Awardsは、2年に一度業界のリーダーやイノベーター、アジア太平洋地域のインテリアデザイナー、インテリア・建築界を代表する著名人が一堂に会し、インテリアデザイナーの功績をを称える権威あるイベントです。KLCCコンベンションセンターで開催されたAPSDA Awards Gala Dinner 2023は、アジア太平洋地域のインテリアデザインと建築における優れた功績と革新性を称えるとても華やかなセレモニーとなりました。

授賞式では、インテリア・デザインの境界を再定義し、卓越したプロフェッショナリズム、インテリアデザイン分野の発展への貢献した注目すべき個人(Personality of the Year)とプロジェクト(Project of the Year)にスポットライトが当てられ、その限りない創造性、豊富な経験によって、今日の厳しいクリエイティブ環境の中で比類ない成功を収めた人々を称えました。

著名人が一堂に会する場で、インテリアデザインの卓越性と革新性を象徴する最高のプロジェクトが国際的に紹介されることは、インテリアデザイナーにとって、画期的な成果であり、その成果が認められたことはたいへん光栄なことであり、ネットワークを築く絶好の機会となるエキサイティングなひとときでありました。 今回のAPSDA Awards 2023では、Project of the Yearの審査に、酒井理事、Personality of the Yearの審査には、丹羽理事長が審査メンバーとして加わり、厳正な審査が行われました。Project of the Yearには8部門、Personality of the Yearには4部門が用意され、審査の結果Project of the Yearは42作品、Personality of the Yearには4名が受賞されました。
各部門の受賞者、会場の様子を少しご紹介します。
Project of the Year

□ENTERTAINMENT & LEISURE
Gold / WHITE MOUNTAIN CLUB HOUSE / Kris Lin International Design / Kris Lin

□EXHIBITION
Gold / LOUIS VUITTON SAVOIR FAIRE - INDONESIA / Kezia Karin Studio / Kezia Karin

□FOOD & BEVERAGE
Gold / BIRCH FOREST / Kris Lin International Design / Kris Lin

□HOSPITALITY
Gold / 柏乐朗酒店 PARALLOGE HOTEL / Guangzhou Uniarch Decoration Design Co., Ltd / Haojian Ye

□PUBLIC
Gold / Forkid's Club / PANORAMA Design Group / Horace Pan

□RESIDENTIAL
Silver / Sleek Splendour / Box Design Studio / Krystal Saw, Lucas Fong, Huai Hing, Justin Low

□RETAIL
Gold / Reading Mi / PANORAMA Design Group / Horace Pan

□WORKSPACE
Gold / STREAM OFFICE / Kris Lin International Design / Kris Lin

Personality of the Year

□Designer of the Year
 Gold / HONG KONG, CHINA / PANORAMA DESIGN GROUP / HORACE PAN

□Young Designer of the Year
Gold / INDONESIA / KEZIA KARIN STUDIO / KEZIA KARIN

□Design Educator of the Year
Gold / THAILAND​SCHOOL OF ARCHITECTURE AND DESIGN KING MONGKUT’S UNIVERSITY OF TECHNOLOGY THONBURI (KMUTT) / NUTTINEE KARNCHANAPORN, PH.D., SFHEA

□Design Journalist of the Year
Gold / HONG KONG, CHINA / MERCI MAGAZINE / PEGGY LUI

※APSDA AWARDS 2023 GARA DINNERの様子、Gold、Silver、HONORARY MENTION 受賞者の詳しい報(AWARD受賞者リスト)は、APSDAのサイトで閲覧可能です。

GOLDEN WINNERS
GOLDEN WINNERSには14作品、GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERSには6作品が受賞した。受賞者は以下の通リ。
  • GOLDEN-BEST ARCHITECTURE,LANDSCAPE DESIGN-LONG AN Museum & Library–Van Aelst I Nguyen & Partners
  • GOLDEN-BEST ARCHITECTURE,LANDSCAPE DESIGN-THE GLOBAL CITY SALE GALLERY-VERTICAL STUDIO
  • GOLDEN-BEST F&B DESIGN-ECO-CYCLE PAVILION-NIWA Architects
  • GOLDEN-BEST F&B DESIGN-SOSO STATION-DESIGN & CREATIVE ASSOCIATES
  • GOLDEN-BEST F&B DESIGN-THE TRIEU INSTITUTE-Sawadeesign
  • GOLDEN-BEST HOSPITALITY DESIGN-THE YACHT Hotel by DC-KAZE Interior Design Studio
  • GOLDEN-BEST HOSPITALITY DESIGN-VUNG TAU Hotel-DEWAN Architect
  • GOLDEN-BEST OFFICE SPACE DESIGN-PRUDENTIAL VIETNAM Headquarters-BOHO Décor
  • GOLDEN-BEST OFFICE SPACE DESIGN-Y LOUNGE-THE LAB SAIGON
  • GOLDEN-BEST PUBLIC SPACE DESIGN-MOON BRIDGE-FRACTAL Architecture & Design
  • GOLDEN-BEST PUBLIC SPACE DESIGN-VIETSING Kindergarten and Elementary School-MAS Architecture
  • GOLDEN-BEST RESIDENTIAL DESIGN-DAI AN APARTMENT-H2
  • GOLDEN-BEST UNIQUE COLER DESIGN-PROSPORTS NGHI XUAN FACTORY OFFICE-G-I Contracting
  • GOLDEN-BEST UNIQ UE COLER DESIGN-THE ROUGE-Inrestudio

GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERS

  • GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERS-BEST ARCHITECTURE DESIGN-Lucima Cebu-Saraiva + Associados (S+A)
  • GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERS-BEST FURNITURE HOME-DECOR DESIGN-MIrò-SPX Lab-
  • GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERS-BEST FURNITURE HOME-DECOR DESIGN-ORA Pure Mindfulness-STUDIO MASSIMO MUSSAPI
  • GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERS-BEST INNOVATIVE PRODUCT DESIGN-LG
  • GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERS-BEST PUBLIC SPACE DESIGN-Confidential Wellness Center-HKS Asia Pacific Design Consulting Pte Ltd
  • GOLDEN-INTERNATINAL-WINNERS-BEST TRANSPORTATION DESIGN-XFORCE_project-Mitsubishi Motors Corporation
また、酒井理事は、ベトナムデザインウィークで開催するメインイベントの一つであるINTERNATIONAL DESIGN SUMMITのパネリストとして招聘され、「DESIGN SUMMIT1GREENOVATION & SUSTAINABLE DESIGN」では、「Can you reason about the future ?」、DESIGN SUMMIT#2「NNOTECH & EXPERIENCE DESIGN」では、「Looking Into the Future with AGI」の2つのテーマで、調査から得た新しいデザインの視点、サスティナブルな試作品を紹介し好評を得ました。

VMARK VIETNAM DESIGN AWARD 2023 CERMONYには、アワード受賞者の功績を称えるセレモニーには、アジア各国からインテリアデザイナーや業界関係者も駆けつけ、多数の来場者とともに、盛大に開催されました。ベトナム政府公認建築家の丹羽隆志(Takashi Niwa Architects)氏が、WOVEN SCREEN OFFICESが、Silver Awardを、そして、ARK PAVILION FOR PIZZA 4P`sで、GOLDEN WINNERを獲得するという快挙を成し遂げ話題を呼んでいました。連日、業界のリーダーやイノベーター、アジア太平洋地域のインテリアデザイナーがあつい議論を交わすエキサイティングなイベントであり、今後の動向に目が離せません。

□SINGAPORE INTERIOR DESIGN AWARDS (SIDA) 2023 

SISD(SOCIETY OF INTERIOR DESIGNERS, SINGAPORE-President Tung Ching Yew and Past Presiden Prof. Keat Ong)が主催するSINGAPORE INTERIOR DESIGN AWARDS 2023 AWARD CEREMONY & GALA DINNERが、11月24日、MARINA BAY SANDS,SINGAPOREで、540名という驚異的な出席者を集め、華やかに開催されました。
また、来賓のMs Low Yen Ling(Minister of State 国務大臣)氏とPresident Tung Ching Yew氏により、新しく生まれ変わったSIDSのロゴが発表されました。刷新されたロゴは、進化するSIDSのアイデンティティとインテリアデザインの革新への揺るぎないコミットメントを反映し、ビジュアルとコンセプトの転換を意味しており、アワードセレモニーに華をそえ、SIDSのポテンシャルと頼もしい未来を感じさせる場面でした。
今回、酒井理事は、SIDS AWARD2023の審査団メンバーの一人に就任し、Concept Jurorsとして審査に参加しました。

SIDS AWARD2023の審査基準は、以下の通リ

  1. Design Impact(デザインインパクト):エンドユーザーや観客にポジティブなインパクトを与えることができる表現ができていること。
  2. Creativity(創造性):デザインのオリジナリティと、利用者や観客にどのようなメリットをもたらしたかを明確に表現できていること。
  3. Spatial Usage(空間利用):戦略的なスペースプランニングで、デザインの機能的な側面は表現できていること。
  4. Aesthetics(美学):デザインのコンセプトと、最終的な視覚的成果がどのように達成されたかを示すことができなければならない。
以上の4項目の審査基準で厳正な審査が行われ、多数の来場者で賑わうゴージャスで華やかなセレモニー会場で発表された。

SIDA Concept7部門+その他

  • Best in Exhibition Design Exhibits / Installation
  • Best in F&B Design
  • Best in Healthcare Design
  • Best in Public Space Design 
  • Best in Residential Design / FloorArea = 51 –100 sqm / FloorArea ≥ 100 sqm / Showflats
  • Best in Retail Design
  • Best in Workspace

VMARK2023 アワードセレモニー・受賞者の詳しい情報は、以下のリンクからご確認ください。

東アジア周辺諸国では、IFI、APSDAの振興政策を契機に、さらに、インテリア産業の拡大に伴いデザインウィークやデザインアワードセレモニーが多数開催されるようになっています。デザインウィークやデザインアワードセレモニーには、世界各国のインテリアアーキテクト/デザイナーが集結し、議論を交えることで連携が深まり、デザイン団体間の交流を深めることで新たな方向性を見出しています。
今回、紹介しましたアワードやセレモニーは、デザイン交流から生まれた国際的な連携が効果的に作用しており、東アジア周辺諸国のインテリア産業の拡大、インテリア業界の盛り上がりをリアルに感じ取れる機会でありました。国際委員会では、丹羽理事長を中心に、これまで以上に、関係を深めていければと考えおります。
目まぐるしく進化を遂げる東アジアのデザインの動向に目が離せません。
引き続き国際委員会より、様々な情報をいち早くご紹介できればとおもっておりますので、次回の報告をお楽しみに!

※参考写真:

  1. https://apsda.org/(2023.12.30閲覧)
  2. https://www.facebook.com/APSDAAsiaPacific(2023.12.30閲覧)
  3. https://www.vietnamdesignweek.org/(2023.12.30閲覧)
  4. https://www.facebook.com/profile.php?id=100095475334459(2023.12.30閲覧)
  5. https://sidawards.sg/(2023.12.30閲覧)
  6. https://www.facebook.com/SocietyofInteriorDesigners(2023.12.30閲覧)

「次世代を担うデザイン展」2023開催

特別事業担当理事 鳥井貴正

2023年11月2日(木)から11月11日(土)の10日間にわたり、「次世代を担うデザイン展」2023を開催致しました。今回の出展は、5つの大学に企業とのコラボレーションでの参加をお願いし、従来から更にパワーアップした展示となりました。

参加大学と企業は以下の通りです。

工学院大学          + 株式会社スペース

芝浦工業大学      + 山田工業株式会社

多摩美術大学      + 株式会社カンディハウス

東京造形大学      + プラス株式会社

日本大学             + 株式会社ホテルサンバレー

以上5校+5社

今回の出展テーマは、【伝+:Tsutaeru】

「伝える」という行為を通して、新たに生み出される現象、力学、もの、事業、産業、環境、社会、世界を提案していただきたく、『+』という接尾符号に託しました。

各参加校には、Art とDesign の境界線からの提案としての生活装置として、キーワードを解釈し、そのかたちを創る。伝えることにより、過去から未来へ、未来から現在へ等の事象を具現化したり、コミュニケーションを生む物・事などを提案していただきました。

期間中は「トークセッション」としてJID理事長、丹羽 浩之氏進行のもと、出展大学の教授、コラボレーション企業の担当の皆さまと、元理事長 喜多 俊之氏にも加わっていただき【「コト消費・トキ消費」時代のデザイン】をテーマに熱く語っていただきました。

また、他にも「ミニキッズワークショップ」を2日間にわたり開催し、多くの子供達に参加いただいたり、賛助企業の「製品発表プレゼンテーション」、「JIDアワードの歴史展」、「ケアデザイン展」など盛りだくさんの企画で盛り上がりました。

また、今回の作品の審査にはAPSDA会長のキート・オン氏にもリモートでご参加いただき、最終日には出展作品の審査結果発表と表彰式がおこなわれ、大盛況のもとに終了致しました。

ご来場いただいた皆さまありがとうございました。次回の開催は2025年の秋に予定しています。

表彰式の様子

コラボレーション企業

  • 株式会社スペース
  • 山田工業株式会社
  • 株式会社カンディハウス
  • プラス株式会社
  • 株式会社ホテルサンバレー

協賛企業

  • 株式会社アダル
  • 有限会社アルグレイン
  • アルティ株式会社
  • 株式会社イリア
  • 有限会社海老沢宏環境工房
  • 株式会社川島織物セルコン
  • 株式会社旭光
  • 株式会社コスム
  • 株式会社コンバートコミュニケーションズ
  • 株式会社JPM
  • スコラロジャパン株式会社
  • 株式会社スペース
  • 東急リニューアル株式会社
  • 株式会社トミタ
  • 不二サッシ株式会社
  • ベンチャーマテリアル株式会社
  • 有限会社ヴォイド

審査委員

  • JID 理事 特別事業担当 海老沢 宏
  • JID 理事 選考事業担当 川上 玲子
  • JID 選考委員 近藤 康夫
  • JID 選考委員 清水 忠男
  • JID 理事長 丹羽 浩之
  • APSDA 会長 キート オング  Keat Ong

キッズデザイナー「夢のまち&インテリア」を創ってみよう

北・東日本エリア キッズデザインプロジェクト
小野上勝志

2023年11月2日~11日に、新宿パークタワー1階で開催しました「次世代を担うデザイン展2023」に、ミニ・キッスデザインワークショップとして、北・東日本エリア事業の、キッズデザインワークショップが、2日間開催されました。16組の子どもたちが参加し、「まちづくり」と「インテリアつくり」に挑戦しました。ワークショップでは、親子で相談しながら、子どもたちはテーマを決め、創造力を発揮し、身近な材料を使って、各々オリジナルの作品づくりに取り組みました。参加者の中には次世代展をインスパイアした作品や将来建築家を目指す子やインテリアデザイナーに興味を持つ子もいてユニークな作品が制作されました。スタッフも丁寧に対応し、将来が期待される子どもたちに、ワークショップを通じてデザインの楽しさや面白さが伝わるように努めました。素晴らしい作品をみんなで楽しみました。

今後共、子どもたちのポテンシャルが高まるワークショップなどの研究を続けていきたいと思います。子どもたちとのワークショップにご興味のある方、是非ご一緒に活動してみませんか。お問い合わせはJID事務局までお願いします。

丹羽理事長から参加者へのご挨拶
作品1
作品2
作品3
作品4
作品5
作品6

JID デザイナーズ サロン開催

北・東日本エリア担当理事 鳥井貴正

北・東日本エリアでは、2023年11月21日(火)と12月13日(水)の2日にわたり、「JIDデザイナーズサロン」(旧北・東日本エリアサロンから改称)を開催致しました。

「デザイナーズサロンPart1」として11月21日はZOOMウェビナーによる「賛助会員様の企業プレゼンテーション」を開催。

参加された賛助会員様は、 株式会社トミタ、 株式会社ワーロン、中村工藝株式会社、リビングデザインセンターOZONE、株式会社アダル、メサテックスジャパン株式会社、 株式会社コンバートコミュニケーションズ、 株式会社コスムの8社で、各社とも熱の入ったプレゼンテーションを行っていただき、多くの会員の皆様にオンラインでご視聴いただきました。

12月13日には「デザイナーズサロンPart2」として、株式会社トミタTOKYOショールーム(京橋エドグラン1・2F)をお借りしての対面式のセミナーと交流会を開催致しました。

はじめにTOKYOショールームをトミタ副社長自らのご案内で見学させていただき、セミナーは引き続き講師に株式会社トミタ副社長の冨田州正様にご登壇いただき、「トミタ100年の歩み tomitaTOKYOができるまで」をテーマにお話しいただきました。セミナー終了後は、同会場にてJID会員との交流会をおこない、楽しい年末のひとときを過ごさせていただきました。ご参加いただいた皆さまありがとうございました。

デザインカンファレンストーク「デザイン新常態14th &デザイン学生シンポジウム」

西日本エリア 広報委員長 魚田純

2023年11月11日(土)にUSD-Oデザインカンファレンストーク「デザイン新常態14th & デザイン学生シンポジウム」2023のご報告を致します。

 USD-Oデザインカンファレンストーク「デザイン新常態」とは、デザイン系学生・教員・研究者・インテリアデザイナー・クリエイターが一堂に会し、アウトプットに役立つ知見を広げるためのデザイン交流を目的としたエデュケーションプログラムです。
 今回「新しい循環型社会へ向けてのデザイン」をテーマに掲げたUSD-Oデザインレクチャー(デザイン新常態14th)は大阪デザイン団体連合(USD-O)会長斉藤様のUSDOの紹介からスタートし8名のデザイナーによるデザインレクチャーとなりました。
 店舗、住宅、商業施設、インテリアなどそれぞれの専門家によるデザインレクチャーでは舞台美術制作経験を活かしたデザインの工夫、芽吹くデザインとは何か、また循環型社会に向けたモノづくりや商業施設のあり方の話まで既存のSC活性化事例や新しい商業空間事例に関してお話しして頂きました。
 専門家ならではの視点でマーケティングの話や海外で取り組まれている循環型デザインなどわかりやすい解説でした。
  • 寒 友哉様  「デザインの可能性を探して」インテリアデザイナー Bubo代表
  • 三宅 慶輔様  「リノベーションによる再生」インテリアデザイナー tyto Space Design代表
  • 斎藤 正様  「デザインブックで知見を広げよう」企画制作プロデューサー、アルファブックス/株式会社アルファ企画(※オンライン参加)
  • 海堀 登史孝様 「新しい循環型社会に向けてソファの原材料を紐解く」中村工芸株式会社 営業統括本部長/プレイングマネージャー  
  • 加藤 富美代 様「温故知新的デザインの思考」和紙プロデューサー,株式会社 和紙来歩 代表取締役、※京都 高倉邸イベント「温故知新」より参加
  • 東 潤一郎様  「持続可能なショップデザイン」インテリアデザイナー、JCD理事、JA laboratory代表
  • 安藤 眞代 様 「北欧のから学ぶ循環型のデザイン」インテリアデザイナー、「studioMa」代表、JID理事、英国インテリア協会BIID正会員、JASIS会員
  • 斎藤 俊二 様「循環型社会に向けた商空間デザイン」大阪デザイン団体連合(USD-O)会長、株式会社スペース、クリエイティブ事業部長
「デザインの可能性を探して」
インテリアデザイナー Bubo代表 寒 友哉 氏
 「リノベーションによる再生」
インテリアデザイナー
tyto Space Design代表 三宅 慶輔 氏
「デザインブックで知見を広げよう」
企画制作プロデューサー
アルファブックス/株式会社アルファ企画
 斎藤 正 氏  
「新しい循環型社会に向けてソファの原材料を紐解く」
中村工芸株式会社 
営業統括本部長
プレイングマネージャー  海堀 登史孝 氏
「温故知新的デザインの思考」和紙プロデューサー
株式会社 和紙来歩 代表取締役
加藤 富美代 氏
 「持続可能なショップデザイン」
インテリアデザイナー/JCD理事
JA laboratory代表 東 潤一郎 氏
「北欧のから学ぶ循環型のデザイン」
インテリアデザイナー
JID理事/英国インテリア協会BIID正会員/JASIS会員
「studioMa」代表 安藤 眞代 氏
「循環型社会に向けた商空間デザイン」
大阪デザイン団体連合(USD-O)会長
株式会社スペースクリエイティブ
事業部長 斎藤 俊二 様

第二部の「デザイン学生シンポジウム2023」では教員レクチャーとして2名の先生方からお話して頂きました。

 

学生プレゼンテーションは下記7校が参加学生によるプレゼンテーションが行われました。

  • 九州産業大学 芸術学部 生活環境デザイン学科 空間演出デザイン 中野竜輔「卒業研究続報 Connect-身近なマテリアルを建築に繋ぐ-」
  • 愛媛大学 社会共創学部 環境デザイン学科  岡田将器「リジェネラルティブな思考の実現と今後の可能性について」
  • 神戸女子大学 家政学部 家政学科 石井葵、板倉菜月「伝統の継承:茅葺きの保全・活用」
  • 大手前短期大学 ライフデザイン総合学科 藤川真心「ガラスで調和させた和の空間」
  • 大阪大学 共創機構-端材ハッカソン- Innovators’Club 成富 真「ゴミゼロ社会の実現を目的とした端材活用プロジェクト」
  • 国士舘大学 理工学部建築学系 位田ゼミナール 本間悠暉子、赤津愛美、中陽有
  • 摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科有志
「卒業研究続報 Connect-身近なマテリアルを建築に繋ぐ-」
九州産業大学 芸術学部
生活環境デザイン学科
空間演出デザイン 中野竜輔さん
「リジェネラルティブな思考の実現と今後の可能性について」
愛媛大学 社会共創学部
環境デザイン学科  岡田将器さん
「伝統の継承:茅葺きの保全・活用」
神戸女子大学 家政学部 家政学科
石井葵さん 板倉菜月さん
「ガラスで調和させた和の空間」
大手前短期大学 ライフデザイン総合学科
藤川真心さん
「ゴミゼロ社会の実現を目的とした端材活用プロジェクト」
大阪大学 共創機構
-端材ハッカソン- Innovators’Club 成富 真さん
「イチョウの秋 黄金の秋 身近な現象から循環型社会について考える」
国士舘大学 理工学部建築学系 位田ゼミナール
本間悠暉子さん 赤津愛美さん 中陽有さん
摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科
有志の皆さん
摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科
有志の皆さん
摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科
有志の皆さん
摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科
有志の皆さん

コメンテーター

  • (公社)日本インダストリアルデザイン協会 山川 景子 様(JIDA関西ブロック運営委員/イヴレス 株式会社代表取締役社長/CEO)
  • 大阪デザイン団体連合会長 斎藤 俊二様(JCD関西支部統括委員長/株式会社スペース  クリエイティブ事業部長)    
  • (一社)日本インテリアプランナー協会関西会長 小梶 吉隆様(京都美術工芸大学 建築学部建築学科 特任教授)
  • 日本インテリア学会関西支部長 中村 孝之様(生活空間研究室 代表 /JIPA K理事/博士(学術))  
  • (公社)日本インテリアデザイナー協会西日本エリア長 井ノ阪 智恵様(デザインオフィスeclat代表、中央工学校OSAKA非常勤講師)

その後、ポットラックパーティ形式で懇親会を行い、少しの時間ですが歓談を楽しみました。ご参加いただきました皆様、ご視聴ありがとうございました。

今回の内容は下記youtubeで配信しております。宜しければご覧ください。

デザインカンファレンストーク 「デザイン新常態14th &デザイン学生シンポジウム」 2023年11月11日開催

JAPANTEX2023セミナー報告

広報担当理事 冨田恵子

例年秋に開催される国内最大級の国際インテリア見本市『JAPANTEX2023』。今年度は11月15~17日までの3日間、東京ビッグサイト・東ホールにて開催されました。42回目となるインテリアトレンドショーですが、主催者であるNIF(日本インテリア協会)による繊維製品を中心とした認証基準の解説と、会員企業のリサイクル技術に関するパネルを展示した「環境への取組みコーナー」をはじめ、各出展者ブースにおいてもカーボンニュートラルや資源循環システムに対応した商品の紹介など、SDGsを意識した展示が増えた印象を受けました。

最終日のメインステージでは、JIDも参画しているIDM(インテリアデザインミーティング)の研究会のひとつである「IDMエシカルなインテリア研究会」の代表として、昨年に続き私がセミナーを担当いたしました。今回のテーマは「エシカルなインテリアの実践~インテリアの職能者が考えるサステナビリティとは~」と題し、インテリアデザイナーをはじめコーディネーターやプランナーなどインテリアを職業としている人々を対象に実施したアンケート調査を基に、インテリアのプロが感じているサステイナブルに対する意識や実践について考察を交えながら発表しました。海外に比べ、また国内の食やファッション業界と比較してもインテリアにおけるサステイナブルな取組みや情報の発信が遅れている事を実感し忸怩たる思いでいるインテリア職能者が想定した以上に多かった事は、セミナーに参加していた方々だけでなく、実際に調査を行った私たちにとっても驚く結果であり、今後インテリア製品の消費者である一般生活者に対して、専門家としての持続可能でより豊かなインテリア空間を提供するための意識を共有できたように感じられました。

インテリアを通してサステイナブルな社会を目指すためにエコやリサイクル、SDGsをはじめさまざまなアプローチがありますが、その中でも感性や倫理観に訴求する「エシカル」といった考え方は、数字として表しづらい「美しさ」や「豊かさ」などが求められるインテリアに馴染みやすいアプローチ方法だと考え、研究会としてもさまざまな活動に取り組んでいます。IDMメンバーであり公益社団法人でもあるJIDにおいてもこのような議論がより深められるよう、引き続き調査・研究に励んで参ります。

JAPANTEX2023メインステージ最終日のトップバッター

泉修二氏 追悼

北・東日本エリア 秋山修治

令和5年7月8日に泉修二さんが95歳で永眠されました。慢性閉塞性肺疾患との事でした。以前に肺癌の手術をされていたのでその影響と思います。葬儀はご遺族の意思で、家族葬で執り行われました。

泉さんは、日本室内設計家協会設立にも尽力され、会員番号17番。最後まで正会員として在籍されました。JIDの副理事長を長く務められ、1996年から1999年まで第11代理事長を務め、1999年のJID40周年事業を牽引されました。JID40周年記念事業の一環として計画・開催された「日本の生活デザイン展・JAPAN LIVING DESIGN」は、新宿OZONEを皮切りに、名古屋デザインセンター、松戸美術館、宇都宮美術館へと巡回開催され、大きな成果を上げました。

また、インテリアデザイン教育分野では、インテリアセンタースクール(現・ICSカレッジオブアーツ)に豊口克平氏らと共に創立後まもなくから協力されていました。1965年には武蔵野美術大学の非常勤講師となり1981年から98年まで教授を務められました。

個人的には、1960年松坂屋入社以来大変お世話になりました。当時クライアントには、計画図書として平面図・展開図・家具備品の3面図の他に、必ずと言って良いほど手描きのパースペクティブの提出が求められました。(クライアントに提出の為手元には残りませんが)泉さんはデザイン力もさる事ながら、左右の手に筆を持ちパースを描かれるため、(ガッシュ又は不透明水彩での着彩)仕上がりが上手なだけではなく、スピードも速く何しろとんでもない人と驚かされました。62年ニューヨーク、アートセンタースクールで学ばれたあと社に戻り、1969年独立され「泉デザイン事務所」開設した後も10数年に渡り、社に嘱託として残られました。

1980年には新店開設の為の視察や調査でアメリカへ行かれた際、同行させて頂き西海岸・東海岸で数々の思い出があります。

 ロスアンジェルスでは、泉さんが運転されたレンタカーで、車線変更規制違反でパトカーに掴まったり、マリンカウンティではフランクロイドライトの遺作となったシビックセンターをアポ無しで見学したり、サンフランシスコでは開業間もないギヤラルディスクエアーやエンバカデロの開発計画の見学等などです。東海岸(NY近郊)では社の駐在員が居りましたので車のレンタルは必要ありませんでした。

令和5年4月3日に登戸の施設に会員の浅野盛治氏と共にお伺いし、お目にかかった時にはお元気そうでしたが大変残念です。どうぞ安らかにお休みください。

以下、たまたま手元にあった2枚(泉さん画)を掲載させていただきます。

1957年松坂屋新作家具展「第8回家具サロン」                           泉氏デザインの成形合板を用いたダイニング家具パース。
1964年頃、渋谷区内に計画された学生用宿泊施設のインテリアパース。
60周年プレイベント四方山話での泉修二さん

訃報に接し

西日本エリア 小宮容一

鬼田勲氏の訃報の連絡は、9月始め、中山照雄君からでした。8月31日死亡。驚きました、同世代の友人の逝去は、心痛みます。死亡の原因は、リンパ系癌の疑いで検査入院した病院でのコロナ院内感染でした。誠に残念です。有る意味無念です。心から冥福を祈ります。

鬼田氏は、私の2代後の関西支部長でした。誠実実直な性格で、支部の活動も運営もスムーズでした。思い出の1つは、会員減少・予算削減の中、USD-O(大阪デザイン団体連合)からの、脱会問題が起り、彼のアイディアと交渉で会員を継続できたことです。彼の交渉上手に感服しました。飄々として相手を説得する能力がありました。

2つ目は、何度かの展覧会を企画・開催しましたが、その中でも、彼が交渉してくれた、大阪市役所(中之島)の1階のロビーでの家具展は、記憶に残っています。全国の会員に出品を呼びかけ、関東からも九州からも作品が集まりました。展示も照明も搬出も大変でしたが、支部長指導で、良い展覧会になりました。

そうそう、鬼田氏の仕事に、歯科医院が数々あります。ホワイトでまとめた、モダンなデザインです。私には、耳鼻咽喉科医院がありますが、待合のソファーとかキッズコーナーに何かと色を使いました。しかし、鬼田氏のホワイトは基本だなと思い知らされました。ホワイトな衣服でホワイトな空間に囲まれた天国で、悠々自適に安楽に過ごされることを祈ります。

合掌   

2024.02.01

SNS SHARE

jidnews TOP