JIDnews301号(4月・5月・6月)

(発行日:2024.07.12)

JIDnews は、公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会が発行する機関誌です。

編集

発  行  人:丹羽浩之
担 当 理 事:冨田恵子
編  集  長:八十常充
委  員  長:櫻井良樹
北・東日本エリア:小林秀徳
中日本エリア:兼子春彦
西日本エリア:魚田 純
南日本エリア:荒川政勝

令和6年度定時総会/交流会 報告

副理事長 小野上勝志

令和6年度定時総会(通算第12回)は、6月14日に新宿パークタワーのOZONEセミナールームで開催されました。本年度も会員の議決権行使については書面で行う事とし、リアル&オンラインで開催。
総会の冒頭、丹羽理事長から、創立66周年の当協会は、まもなく迎える70周年に向けた日常活動の推進と、会員間の交流の重要性を強調しました。また、経済産業省やDOO(日本デザイン団体協議会)との交流、WDO(世界デザイン協議会)、APSDA(アジア・パシフィック スペースデザイナー団体)をはじめとする国際交流を深め、JID AWARD や WIWワールドインテリアウイークなど主要事業をはじめ、各イベントの活発な開催。少子高齢化による正会員の減少と会費の減収に対応するため、財政改善と運営改善への対策の重要性が述べられ、協会への協力が呼びかけられました。

総会は、本人出席24名、委任状出席60名、合計84名で定足数を満たし総会は成立。
役員改選期の今総会では、会場には理事長以下理事9名及び新旧理事幹事候補2名が出席、オンラインによる進行体制をとり、議長に丹羽浩之理事長があたり、議事に入りました。
〇第1号議案:令和5年度事業報告(案)並びに令和5年度収支決算報告(案)の承認の件。 
〇第2号議案:任期満了に伴う役員改選の件
〇第3号議案:令和6年度事業計画 (案)並びに令和6年度収支予算・資金調達及び設備投資の見込み(報告)の件 について各担当理事から定時総会の資料に沿って説明を行いました。
令和6年度の事業計画及び収支予算につきましては、法令の定めにより2024年3月の理事会承認の後、3月末日内閣府にすでに提出済です。

任期満了に伴う役員改選について以下の通り承認されました。
理事 安藤眞代(留任) 池田和修(留任) 井出昭子(留任) 海老沢宏(留任) 小野和徳(新任) 小野上勝志(留任) 酒井浩司(留任) 冨田恵子(留任) 鳥井貴正(留任) 丹羽浩之(留任) 米谷ひろし(新任)  監事 長堀英司(留任) 鈴木儀雄(留任) 任期満了による退任は江島太志 川上玲子 

総会後の理事会で、丹羽浩之が代表理事(理事長)、池田和修と小野上勝志が業務執行理事(副理事長)に選出されました。                                      

その後、OZONE 3階の、プラントベースフード〈weeeat!〉で交流会を開催。

「これまでのJIDこれからのJIDと銘うち、会員、賛助会員と共に未来を語る交流会を開始。経済産業省デザイン政策室課長補佐中村純典氏のご挨拶、インテリア産業協会事務局長鈴木浩氏の乾杯で交流会がスタートしました。

経済産業省デザイン政策室 課長補佐 中村純典氏
インテリア産業協会 事務局長 鈴木浩氏

当協会の初代会長大泉博一朗氏の「大泉博一朗 年譜・著作目録(泉修二編著)の発刊が紹介されました。また、JIDNEWS初号から300号発行までの経緯や協会の歴史の一端を振り返りました。中ほどで、2024年度の各事業やイベントの紹介と情報交換など、参加者の親睦がさらに深まり、賑わいの中、交流会は定刻に無事に終了しました。

World Interiors Day 2024 デザイン・シンポジウム開催
「世代間の多様性 インクルーシブ・デザインのアプローチ」

共催事業担当理事 井出昭子

5月25日(土)15:00 ~17:30 インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(ミッドタウン六本
木)において、日本デザイン振興会(JDP)及び当協会(JID)が加盟しているインテリアデザインの国際団体であるIFI(International Federation of Interior Architects/Designers)が毎年5月最終土曜日に推奨
している「 World Interiors Day」に合わせ、デザイン・シンポジウムを開催しました。


冒頭、WIW実行委員長の喜多俊之氏(元JID理事長)より挨拶があり、4月に開催されたミラノ・サローネへの参加レポートが紹介されました。続いて、IFI Co-Opted Expert Memberであるジェイソン・B・ホートン氏からIFIの取り組みについてお話しがありました。


今年の「 World Interiors Day」世界共通テーマは「拡大する世代間ギャップ:多世代が共存する未来」で
す。デザインシンポジウムでは「世代間の多様性 インクルーシブ・デザインのアプローチ」と題して、
インクルーシブ・デザインの考え方とデザイン事例から、拡大するだろう世代間コミニュケーションギャプの課題を克服するための1つの重要なデザインツールとして捉えてみました。


京都工業繊維大学准教授の水内 智英氏、建築家のアリソン 理恵氏、建築家・陶芸家の奈良 祐希氏の3名
のスピーカーをお迎えし、それぞれの視点から多世代が共存する未来をひらくデザインの可能性について語っていただきました。


デザイン研究者である水内氏は「世界を多元化するためのインクルージョン」と題し、インクルーシブ・デザインが様々な立場のひとの参加を通じて多様な価値観を包摂し、世界を多元化していくための活動であることを強調されました。


アリソン氏は、「異なる立場のコミニュケーションとデザイン」をテーマに、東京都豊島区の東長崎を拠点に、設計事務所ばかりではなく、カフェ「MIA MIA」の運営など、「まちの営繕」をコンセプトに、様々な属性を持つ住人がコミットしやすいまちづくりを建築家の立場から進めていることを紹介されました。


奈良氏は金沢で350年余の歴史を持つ大樋焼の跡継ぎであり、2017年に東京芸術大学大学院(美術研究
家建築選考)を首席で卒業した、陶芸家と建築家と2つの顔を持つ新進気鋭の若手。「承継と継承、伝統
と革新の融合はもたらす新しい未来」と題し、新しい価値や建築を生み出す取り組みについて美しい映像と共に語られました。


シンポジウムには対面で50名ほどの方々にご参加いただき、クロストークでは、モデレーター井出の進行にて、丹羽裕之JID理事長が加わり、デザインを通じて持続可能な社会を実現する議論が交わされました。世代間の多様性を尊重し、過去、現在、未来の架け橋となるような環境を創造すること、私たちのできることは何か、デザインの可能性を改めて考える機会となりました。

記念撮影

登壇者プロフィールはこちらから https://wiwjapan.org/events-cale/event/2193.html

アジアパシフィックインテリアデザイナー認定プログラム (AP-ID-AP)が始まりました。

国際委員会担当理事 酒井浩司

上海のポートミックスで、AP-ID評議会の設立を記念するイベントが開催され、業界のリーダー、専門家、関係者が集まり、プログラム(認定制度)の設立を祝った。

APSDA&APDC-AP-ID-AP発表セレモニーの様子

JIDが所属するAsia Pacific Interior Designers Accreditation(APSDA) は、2024年3月28日にアジアパシフィックインテリアデザイナー認定プログラム (AP-ID-AP) を開始した。
このプログラム (AP-ID-AP)は、デザインの卓越性を高める新しい時代の到来を意味するインテリアデザイナー認定制度である。
AP-ID-APは、9つの参加地域の代表者とアジアパシフィックデザインセンター(APDC)が協力して開発に取り組んだ制度である。
AP-ID-AP は、オーストラリア、香港、マカオ、インド、インドネシア、日本、マレーシア、ネパール、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイを含む 14 の国と地域で認定で可能であり
インテリア デザインワークのベンチマークを確立するものとして有用である。
著名な専門家で構成されるAP-ID評議会は、プログラムの厳格な評価ポリシーの礎となり、今後、厳正な認定を行っていく。
APSDA Predient prof.Keat Ong氏は、アジア太平洋のインテリアデザイン界における卓越性とコラボレーションを促進する上でのプログラムの重要性を強調し、
「AP-IDプログラムを導入することで、東アジア地域のインテリアデザイン専門職の高水準を徐々に向上させ、最終的には維持できると確信しています」と述べている。
また、APSDA は、主要な高等教育機関と連携しながら地域教育政策を改善し、さまざまな経済圏におけるインテリア デザイン教育が、最終的にはより標準化されたカリキュラムと教育法へと移行することを目指す。

申請プロセスは 2 つのフェーズ(段階)に分かれています。
フェーズ 1 は、共通評価スキームを持つ APSDA所属のグループ A 申請者を対象としています。
フェーズ 2 は、共通評価スキームを持たない APSDA所属のグループ B 申請者を対象とします。
認定資格を得るには、申請者は以下を提出する必要があります。

APSDA&APDC-AP-ID-AP発表セレモニーの様子

AP-ID-APおよび申請プロセスの詳細については、https://apsda.org/ap-idap/about-ap-id-ap/ をご覧ください。
AP-ID-APプログラムの申請受付後、資格のある専門家は https://form.jotform.com/APSDA_secretariat/application-AP-ID-AP からアジア太平洋地域のインテリア デザインの未来を形作る活動に参加が可能となる。

このプログラムを通じて、APSDAはインテリアデザイン界の一般的な水準を向上させ、最終的にはアジア太平洋地域内の専門職の流動化への道を開きたいと考えています。
AP-ID-APの詳細については、https://apsda.org/wp-content/uploads/2024/03/AP-ID-AP-Deck-Phase-1_c.pdf を参照してください。
AP-ID-AP認定プログラム設立の背景には、東アジア地域各地のインテリアブーム、インテリア産業の発展、拡大に伴いインテリア関連のデザイナーやクリエーターが増え続けている現状がある。
この認定を取得することで、信頼できるインテリアデザイナーであることの証となるため、各メディアでも紹介され注目を集めている。
日本では、インテリア関連の資格が多数あり難関の資格の多数あることから、この認定がどの程度波及していくのかは、不明であるが、今後の動向を期待したい。

APSDA WEB
https://apsda.org/ap-id-ap/about-ap-id-ap/

各メディアの掲載は、以下のサイトからご確認できます。
https://www.designspeak.asia/social/events/the-future-of-asia-pacific-interior-design-takes-shape-apsdas-ap-id-ap-program/

https://seab.tradelinkmedia.biz/publications/6/news/5255

https://mp.weixin.qq.com/s/DvxecphBb63MyD6t7sPgkA

AP-ID-Council-Member

APDC国際デザインコンペティションカーニバル2024開催

国際委員会担当理事 酒井浩司

APDC- WEBより http://www.apdc-awards.org/

アジアパシフィック デザイン センター(APDC)が主催する国際デザインコンペティション・カーニバル2024(2024年3月26日~28日)が上海で盛大に開催された。
国際デザインコンペティションカーニバルは、APDCデザインエリート招待コンペティション、北米PIデザイン賞、APDAアジアパシフィックプロダクトデザイン賞、OPAL London Outstanding Real Estate Award、BLT Architectural Design Award、LIV Lighting Design Award、SIT Furniture Design Award、
LIV ホテル デザイン アワードや世界中の多くの有名なデザイン コンペティションでトップに上り詰めた優れたデザイナーを表彰することを目的としている。
デザイン業界の持続可能な発展を促進しながら、複数の分野で新しい才能を発掘するイベントとして機能している。

3月27日:アジアンテーマデー:インターナショナルサミットとアジアパシフィックデザインエリート招待コンペティション表彰式

アジアンテーマデー フライヤー

3月28日:欧州テーマデー:インターナショナルサミットAPDAアジア太平洋プロダクトデザイン賞、OPALロンドン優秀物件賞授賞式

今年のカーニバルは、ミラノ発の欧州ビルトイン冷蔵庫メーカーであるGRF Galofからの強力な支援を受け、建築、インテリア、景観、製品の分野で世界中の多くの国や地域から1,000人以上の優れたデザイン機関やデザイナーの代表者が参加し、さらに、APSDAのメンバーも多数参加する盛大なイベントが開催された。

アジアンテーマデー インターナショナルサミットの様子
アジアンテーマデー: インターナショナルサミット by Tung Ching Yew
アジアンテーマデー:インターナショナルサミット by Lai Siew Hong
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アジアンテーマデー:インターナショナルサミット by Koji Sakai

CIFF Asia Pacific Design Summit 2024

国際委員会担当理事 酒井浩司

CIFFー会場の様子(WEB)から
CIFFー会場の様子(WEB)から https://www.ciff-gz.com/en/news/669

JID(丹羽浩之理事長)は、「CIFF Asia Pacific Design Summit 2024(プロジェクトコーディネーター Mr.Casey Loo氏)」より招待を受け中国国際家具見本市(CIFF)で開催される「the “2024 CIFF Asia Pacific Design Summit(2024 CIFFアジアパシフィックデザインサミット)」に参加(代理者 酒井浩司)した。
広州で開催される中国国際家具見本市(CIFF)は、見本市として、世界最大級であり、デザインとイノベーションを促進するための活気ある舞台として知られている。

CIFFー会場の様子(WEB)から https://www.ciff-gz.com/en/news/669

CIFFでは、国際的なコラボレーションが進む中、さまざまな国や地域の著名人やデザイン界のリーダーを招集し、初の試みとして「the “2024 CIFF Asia Pacific Design Summit(2024 CIFFアジアパシフィックデザインサミット)」を開催した。

CIFFーフライヤー

WIW2024「座って・見て・蔵春閣」ウィーク

―新潟県新発田市にて開催―

北・東日本エリア 高橋 智志

 5月31日から6月12日まで新潟県新発田市諏訪町の蔵春閣に於いて、2016年から5回目となるWIW2024参加型自主イベント「座って 見て 蔵春閣」Try the chair to feel the spirit of Zoushunkakuを開催いたしました。

主催:新発田市、共催:高橋智志(JID正会員)、後援:World Interiors Week in JAPAN実行委員会(WIW)及び公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会(JID)。12日間の入場者数は1,247人でした。

キャッチコピー「明治時代の豪華絢爛な建物をオリジナルデザインのラタン椅子に座った目線でゆっくりじっくりご鑑賞ください」

蔵春閣は明治45年に東京向島の大倉喜八郎別邸内に、当時の政界の大物や海外からの賓客をもてなすための迎賓館として建てられました。

その後2度の移築を経て、生まれ故郷の新発田市に昨年移築され一般公開されています。

通常は、ほぼ立ったままの見学ですが、この度の「座って 見て 蔵春閣ウィーク」では、建物2階廊下に4脚配置している蔵春閣オリジナル椅子を高橋智志がデザインしたご縁で、高橋の様々なオリジナル椅子作品12脚を配置し、座ってゆっくりじっくりと豪華絢爛な天井などをご覧いただきました。

開催にあたりポスターのデザインもしたのですが、このポスターに使用した大広間の折り上げ格天井と豪華なクリスタルのシャンデリアを見上げるアングルの写真を来客者にも共感していただこうと、シャンデリアの下に椅子を配置し皆さんが持っておられるスマホカメラ等で思い思いに撮っていただきました。

会期が終わって椅子を引き上げる時に、蔵春閣の館長から何脚かお借りしたいとご要望をいただき、4脚を無期限でお貸しすることになりましたので、これからも引き続きご来館いただいて座って楽しんでいただけます。

写真

wiw2024 中日本エリア interior mapイベント

中日本エリア 牛山太郎

世界同時にインテリアを祝うイベント、World interior week。
そのwiwの中日本エリアに於ける活動も、interior mapをベースに定着してきました。

今年度も各大学や企業と協力を行い、各地でインテリアセミナーや独自のイベントが行われました。

メインイベントであるJIDミラノサローネ上映会は、名古屋造形大学の協力のもと5月31日に実施。

2022年に名古屋市の中心部に移転した名古屋造形大学の新校舎は建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を2024年本年受賞された「山本 理顕」が設計を手掛けたこともあり、同時開催の校舎見学ツアーにも多くの方が申し込みをされ、学生も含め約200人の方々の聴衆が参加となりました。

そんな素敵な建物のホールを借りて行われた上映会は、この時期、日本各地で行われるミラノサローネレポートとは一線を画す、美しい映像が特徴的なレポートであり、大きなスクリーンに映し出されたその映像に参加者は魅了されていました。

残念ながら司会を務めた私の席からは大きなスクリーンで映像を見ることは出来ず、目の前に置かれた小さなモニターを丹羽理事長と2人で一緒に眺めるに留まりましたが、成ヶ澤氏の専門的でありながらわかり易い解説によって、映像カメラマン矢口氏が撮影した美しい映像を小さなモニターからも感じることができました。

メインイベントの他にも、インテリアマップに協賛している企業が各地で独自イベントを開催したことで、中日本エリアに於けるwiwは大いに盛り上がりました。

 私が経営に携わる名古屋市郊外にギャラリーを置く、突板の素材感とデザイン性に拘った建材メーカー「ABO DESIGN」でも、連日、インテリアセミナーを開催し、多くの建築家やインテリアコーディネータなどが来場しました。また、ABO DESIGNでのセミナー最終日には、そのギャラリーにて交流会を開催し、エリア長の中島氏から改めてJIDの活動とWIWについての説明を行ってもらいました。

また、交流会の目玉として、中日本エリア事務局の木辺氏から、JID AWARD2023の受賞作品の解説なども行ってもらい、大変充実したイベントになったと感じております。

今後も中日本エリアでは interior map を活用しながら、この地区の wiw イベントを盛り上げていきたいと思います。

ABO DESIGN

USD-Oモノ・空間デザイン学生・クリエーターズ・エキシビジョン&フォーラム

西日本エリア 広報委員長 魚田 純


6月1日(土)12:45~18:30 HDC神戸に於いて、「世代を超えるデザインー拡大する世代間ギャップ:多世代が共存する未来」を共通テーマに第一部、二部とイベントを行いましたので概略を報告致します。

WORLD INTERIORWEEK KOBE 2024 / IFI WID & WIW KOBE

インテリアの国際組織であるIFI(国際インテリアアーキテクト/デザイナー団体連合)は、“IFIインテリア宣言”の理念を共有し,実行することを目指し,毎年5月の末日の土曜日をインテリアについて考える日「IFI World Interiors Day(IFI WID)」と定め、インテリアの考える日を記念したWIDイベントが推奨され,世界の国々で始まりました.

日本では2016年以来、この日を含んだ週をWORLD INTERIOR WEEK(WIW)とし様々なデザインイベントを各地で展開しています。今年も、各地で開催されており神戸ではワールドインテリアウィーク神戸をHDC神戸様で開催いたしました。

第一部 USD-O デザインカンファレンストーク(デザイン新常態15th)

第一部は5名のデザイナーの方に登壇いただきました。

(公社)日本インダストリアルデザイン協会、きづきデザインラボ代表、 箕面船場まちづくり協議会代表理事、 インダストリアルデザイナー&プロデューサー 竹綱 章浩 様

テーマ「ひとが感動するデザイン」

感動したデザインはSonyのWalkman 初代ウォークマン、それはなぜ感動をするのかとう問いかけから始まり人が関心を持ち共感する価値は何か、デザイン思考の話をわかりやすくお話いただきました。またこれからのデザインの考え方を事例ご紹介いただきながらお話いただきました。

愛知淑徳大学 教授、博士、100歳住宅®研究室。マツドットコムアイエヌジー所属、日本抗加齢学会(アンチエイジング学会)正会員、インテリアデザイナー&コーディネーター、松本佳津様

テーマ「世代を超えるインテリアの本質」

目で見える全てがインテリアだというお話から始まり、インテリアとは何かなどさまざまな側面から考えるインテリアデザインの話についてお話いただきました。高齢になればなるほど人の本質がインテリアに現れる。これからの日本人のインテリアがどうなっているのか、シニアのインテリアをどのように考えるのかなど先生が研究されている100歳住宅の事例をご紹介いただきました。

㈱高柳英明建築研究所主宰、東京都市大学 都市生活学部 教授・博士、同大学院 都市生活学専攻 主任教授日本インテリア学会 理事・関東支部長 高柳 英明 様

テーマ「世代を超えるデザインは本当に必要なのか インテリアデザイン3.0」

老人を笑うな、いつかいく道。若者を笑うな、いつか来た道。答えを求めるよりも考えている過程が大事だというお話から始まり、学生の感性で取り上げたさまざまな事例についてのお話を聞かせていただきました。インスタ映えする写真とインテリア写真の共通性、You Tubeやネット世代の学生が考える古き良き昭和物語からの脱却したDDK(ダイニングダイニングキッチン)の話など学生が考えるインテリア哲学についてお話いただきました。何事も誰も解いていない問いへの挑戦をすることで老若混交の間の過程を楽しめる。そんな研究室の教育の事例をわかりやすく聞かせていただきました。

大阪デザイン団体連合(USD-O)会長、(一社)日本商環境デザイン協会関西支部(統括委員長)、株式会社スペース、クリエイティブ事業部長 斎藤 俊二 様

商業施設が買い物の時間だけで無く、生活のあらゆる時間に寄り添い、生活の質の向上、買い物に代わる本質的な価値として提供、共存しているのではないか、という問い掛けからお話が始まり、商業施設はこれから先にどうあるべきなのか、実際の多くの実績をもとに新しい商業施設空間のつくり方について解説していただきました。

(一社)リノベーション協議会関西部元会長、9株式会社(ナイン)代表取締役、サウナクリエーティブディレクター 久田 一男 様

30歳の時にファッションデザイナーからインテリアの世界に飛び込んだ経歴を持つ久田氏、インテリアだけでなくモノづくりの楽しさを伝えようと、それぞれに違うものを組み合わせる洋服のように住宅も床やクロスと家具の組み合わせを楽しめるオーダメイド住宅、日本の美しい町屋のリノベーション、限界集落にサウナ施設をつくり人を呼ぶなどの、日本住宅の良さを取り上げ、これまでの実績を紹介していただきました。

第二部 USD-O学年プレンゼンテーション

 今年は8名の学生の方に参加して頂きました。

■プレンゼンテーション&作品展示

□最優秀賞

・神戸女子大学 家政学部 家政学科 鍜冶優里亜、門田明梨

□優秀賞

・東京都市大学大学院 博士課程 山口愛加さん

□特別賞

・九州産業大学大学院 芸術学部 芸術研究科 博士前期課程 田代夢乃さん

□奨励賞

・神戸芸術工科大学 芸術工学部 プロダクト・インテリアデザイン学科 村田世菜さん

■プレンゼンテーション&作品展示

・武庫川女子学院大学 生活環境学部生活環境学科
水谷美結さん、出羽多葉さん、大塚涼葉さん、玉木露嶺さん 不老さな子さん、植原玲香さん
神戸松蔭女子学院大学 人間科学部
ファッション・ハウジングデザイン学科
 荻野 聖奈さん、鎌田 里咲さん、後藤 瑞歩さん
国士舘大学 理工学部建築学系 位田ゼミナール
貫洞葵礼さん、白川弥幸さん、林ゲツさん、真子航太さん

■作品展示

作品展示

・大手前短期大学 ライフデザイン総合学科藤本研究室 森下悠さん、井門琉海さん、海原優花さん、大西りずさん、折野心優さん、片岡姫菜さん、河内若菜さん、公納心暖さん、櫻田彩菜さん、清水麗華さん、田上結子さん、前田眞歩さん、三津谷萌黄さん、吉永花菜さん、米田欧介さん

・神戸女子大学 家政学部 家政学科 福田 真子さん、竹中 萌唯さん

・神戸芸術工科大学 芸術工学部 プロダクト・インテリアデザイン学科 樋口梨央さん

・中央工学校OSAKA 有志

コメンテータ(ご協力いただいたコメンテータの皆様)

斎藤 俊二様 USD-D会長、JCD関西支部統括委員長、株式会社スペース  クリエイティブ事業部長

大森 あき子様 USD-O理事、DSA副会長、有限会社大森デザイン事務所 取締役

高柳 英明様  JASIS関東支部長、㈱高柳英明建築研究所主宰、東京都市大学教

松本 佳津様   愛知淑徳大学教授、100歳住宅®研究室(株)MATSU.COMing、JASIS東海正会員 

井上 徹様  芦屋大学 准教授、ファッションビジネス学会正会員、JASIS理事、デジタル庁・デジタル推進委員

安藤 眞代様   JID理事、StudioMa代表、中央工学校OSAKA非常勤講師  

WIW2024建築・インテリアデザインカンファレンストーク

南日本エリア 梅村一美

5月25日、WIW2024「建築・インテリアデザイン カンファレンストーク」世代を超え未来に繋ぐこれからのデザイン~未来の素敵な暮らしの実現に向けた取り組みからを九州産業大学にて開催しました。

パネリストは、賛助会員「株式会社アダル」クリエイティブ事業部次長 露口 治氏。理事「SIA一級建築士事務所」所長 酒井浩司氏。南日本エリア長「株式会社天領木」代表取締役 荒川政勝氏。南日本エリア正会員「OLDGEAR」チーフデザイナー・プロデューサー 杉 佳亮氏の4名をお迎えし、来場・WEBのハイブリットで行いました。

露口氏からは「ミラノサローネレポート-アダルの挑戦-」と題して、ミラノサローネに出展した“い草”を使った家具『Look into nature』についてお話いただきました。

酒井氏からはJIDの国際交流とアジアの動向からみえるデザインの潮流について。

荒川氏からはこれからの住まいづくりはどのような視点で何に重点を置いて考えていくべきか・・・と言う近未来住宅について。店舗のリノベーションや住宅再生事業を手掛けている杉氏からは源氏物語絵巻など国宝の絵巻の模写事業を手掛けている大学や研究室との協業から生まれた施工事例などの発表がありました。パネリストによる事例報告後は参加者も加わりディスカッションが行われました。

当日、ご覧になれなかった方はこの後YouTubeでも視聴いただけますので、是非ご覧ください。

南日本エリア 山口例会開催ご報告

南日本エリア 梅村一美

2024年3月22日・23日に初めて山口例会を行いました。
22日は山口県在住の藤堂会員の事務所をお借りして役員会を行い、終了後、藤堂会員が以前施工した飲食店で懇親会を行いました。
翌日、隈研吾氏がデザインした世界で最も愛される日本酒のひとつである旭酒造の獺祭の直売所「獺祭ストア」と店舗脇の「久杉橋」を見学しました。
その後、錦帯橋、坂茂氏が設計した水盤に浮かぶミュージアム下瀬美術館を見学しました。
とても有意義は二日間でした。

事務局からのお知らせ

2024.07.12

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