バブルがピークに向かう時代、30歳前にフリーになってまもなく私は憧れのJIDに入会いたしました、すぐに広報委員長であった吉良氏から委員会に誘われたのが彼との出会いでした。
当時のJIDは飲む機会も多くその折に諸先輩を友人のように私に紹介し名前を呼び捨にして会話するこの男は何者かと訝ったことを思い出します。
一時期は週に数回も新宿などで彼とともに痛飲していた若い日を懐かしく思い出します。
彼は仕事をどのように見つけるのか、時代を反映した大きなプロジェクトを次々と見事にこなしており業界紙にもたびたび登場し個展も行い時代を彩っておりましたが、やはり山谷があるこの業界で苦悩していると見受けられる時もありましが、本人は決して弱音を吐かず強気で異常なほど前向きな男でした。
何か理由があったのか?長らく音信が途絶え個人的に会う機会もありませんでしたが、
2年半くらい前にガンが見つかったと連絡があり、それからは治療のための入院退院を繰り返す闘病生活でした。5月の連休に緊急入院されたと聞き、お見舞いに訪れた際は元気そうでJIDの昔話を楽しく会話し、又例のウンザリな吉良家一族の歴史を聞かされ、又「看護婦が皆俺に惚れている」と豪語し、これならまだまだ大丈夫と感じましたが、翌日から昏睡状態になり10日あまり63歳で旅立ちました。
今後JIDの重鎮として必要な大切な友人を失い残念の極みです、心からのご冥福をお祈りいたします。
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上海年代記
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