■インテリアスペース部門賞
塩野義製薬 医薬研究センター SPRC4
小梶吉隆(株式会社竹中工務店)
入所手続きの後、研究センター内の小会議室で、塩野義製薬の藤森氏、竹中工務店の小梶氏、酒井氏から概要の説明を受けた。
塩野義製薬としては、各地に分散していた研究所を一つに集約するという10年来の念願のプロジェクトの完成であった。建物の完成は社内の意識改革にもなり、リクルートにも良い影響がでているのことであった。
建物の最大の特長は、約110×90mを南北3分割し、中央ブロックをコミュニケーションやワークプレイスとし5階吹き抜けを設け、東西に研究室、実験室のブロックが挟んでいる。また、外周にダブルスキンのごとく廊下を配して、研究施設への外部から環境を遮断している。この配置は四六時中研究室に居ての研究から開放され、休息やデスクワークにホッとできる緊張と緩和の構成である。
カラーコーディネートも現代的で明るい若々しいインテリアとなっている。
因に、ワークプレイスは基本、フリーアドレスオフィスであるが、現在、研究グループ毎にグループ化し、運用はそのグループに任されているとのことであった。働いている研究者の自由で溌剌とした気分が漂っていた。
等々、本建築・インテリアからすばらしい研究と研究者、そして新薬が近い将来生まれることへの期待と予感が持てた見学会であった。
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