『江戸の暮し』都市と木の話
開催日時:2014年9月26日(金)17:00〜20:30
会場:江戸東京博物館1階会議室
第1部
基調講演 木に支えられた生活文化『江戸の町 発掘成果からみる木の利用』
講師:江戸東京たてもの園 前園長 小林 克 氏
第2部
デザイントーク「木と暮し」 過去・現在・そして未来へ
パネリスト:株式会社西粟倉・森の学校 代表取締役 牧 大介 氏
ファシリテーター:ソーシャル&エコマガジン月刊ソトコト編集長 指出 一正 氏
第1部の基調講演に御登壇いただいた小林克氏は、近世考古学がご専門で、考古学・物質文化研究の視点で、近世の生活文化を研究されています。江戸東京博物館の分館である江戸東京たてもの園の前園長で、この9月から江戸東京博物館 学芸員 事業企画課担当課長に就いておられます。
講演では、江戸の町の暮し、その木の利用に「目から鱗」の話題がたくさんで、聴講者のアンケートでも、大変おどろいた!との感想を多くいただきました。地質、温度、湿度、条件がそろうと木は土の中でも朽ちることはなく、江戸ではその多くがそのままの形で発掘されていること!17世紀末には世界最大の都市であったと言われる江戸には100万人以上が生活しており、海を埋め立て都市を広げていく際にその土木技術として木を上手く利用していたこと!時代劇でよく見る長屋の井戸は上水道の給水口であり江戸の町中に木で作られた水道管がはりめぐらされ、かつ下水道もあったこと!木により緻密に作られた灯りの道具!その他、多くの写真とともに、大変興味深いお話をお聞きしました。
第一部:基調講演
講師:江戸東京たてもの園
前園長 小林 克 氏
第2部のデザイントークでは、小林克氏にパネリストの牧大介氏を加え、ファシリテーターを指出一正氏にお願いし鼎談スタイルのトークショーとなりました。先ず、牧大介氏に、岡山県西粟倉村にて村役場との協同出資により地域商社「西粟倉・森の学校」を設立し、衰退する林業の再興の為、地域振興企画プロディース等の活動をご紹介いただき、日本の森と木材利用の現状をききました。
今、若い世代にとっては、古民家、里山など、木と関係性の高いキーワードが人気であるが、このあたりの日本人の意識の変化について。ていねいに暮らしたい、つながりのある暮らしがしたい、子供に残したい、ずっと使いたい、そういう意味で、木工のものがまた注目されていること。木という素材が、インテリアの中にもたらす効用、木をキーワードとした新しい暮らしのスタイルが注目されていること等、ファシリテーターの指出一正氏に様々の意見を引き出していただき、素晴らしいデザイントークとなりました。
第二部:デザイントーク
パネリスト:株式会社西粟倉・森の学校
代表取締役 牧 大介 氏
ファシリテーター:月刊ソトコト編集長
指出 一正 氏
デザイントーク登壇者の方々
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